ベビーシッターに頼らざるを得ない環境を脱出する努力をするところから始めるべき

ベビーシッターに頼らざるを得ない環境を脱出する努力をするところから始めるべき

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@minahonami31です。
昨今世間を騒がせている、ベビーシッターに子供を預けた結果殺されてしまったというニュース。報道を見て個人的に思うことがあるので、書いていこうと思います。

ベビーシッターの危険性と問題点

さて、このベビーシッターによる今回の事件によってベビーシッター制度の危険性が浮き彫りとなった結果となりました。まずはベビーシッター制度の危険性と問題点をまとめてみることにしましょう。

こちらのサイトでは非常に詳しくベビーシッターの現行制度について記載されているので、一読することをお勧めいたします。
経済の死角:駒崎弘樹「ベビーシッター宅での2歳児死亡事件についての解説」

まず、ベビーシッター制度の危険性は、その実態がよくわからないところにあります。どういうことかというと、登録しているシッター(子供の世話をする人のこと)の教育体制や、事故などのトラブルが起こった時の責任の所在がどこにあるのかがわからないという点です。

これはベビーシッターを利用するときに非常に気をつけるべきところだと思いますが、登録しているシッターが実はただのアルバイトだったという可能性もあるわけです。実際、ベビーシッターのアルバイトを調べると募集している企業がありますし、「未経験OK」と謳っている募集まである始末です。未経験のベビーシッターに子供を預けるなんて正直、怖すぎではないですか?

今世間を騒がせているベビーシッターは、ベビーシッター資格取得のために通信教育をうけていて、保育園での手伝いはしたことがあるが、正規での勤務実績はないということでした。しかも、登録していたサイトでは、さもベビーシッターとして社会的な信頼があるかのように見せかけた紹介文を掲載していたのです。

「子供が大好きな24歳男性。病児保育・宿泊保育・一般保育・保育園、幼稚園の送迎の依頼を多数御引き受けしてきました! 現在2児の育児パパ」

ソース:東スポWEB

ベビーシッターの怖いところは、いくらでも経歴を詐称出来てしまう点です。ネットでのやりとりになるため、相手の顔が見えません。また、今回子供をこのベビーシッターに預けた母親も、子供を預けるときに一度顔合わせしただけだったようです。

いくらなんでも、我が子の命をたった一度の顔合わせしただけの、しかもベビーシッターとして仕事をした経歴がない人に預けるというのはありえないと思います。

ベビーシッターに頼らざるをえない母親の状況とは?

ベビーシッターに子供を預ける母親がどんな環境なのか気になっている人も多いことでしょう。そもそもどうしてベビーシッターに頼らなければならないのかというと、今回の場合、母親はシングルマザーで家庭環境に余裕がなかったものと思われます。

経済的に困窮し、自分だけでなく子どもたちも養わなければならないとなると朝から晩まで働き詰めになってしまうのはしかたがないことでしょう。

シングルマザーになった場合、小学校から高校までの教育費だけで約500万~2000万円以上かかります。そして家賃などの生活費を考えると、本当にいたたまれなくなるほど過酷な状況に身をおいているということがわかります。

そして、保育園や幼稚園などにもなかなか子供を預けることが出来ない状況というのがあります。こういったことから、安価なベビーシッターに子供を預けて、働かざるを得なかったのでしょう。

どんな理由があるにせよ、子供を見ず知らずの他人に預けるのは危険

結婚相手がクソ野郎だったために離婚して、あるいは不慮の事故などので夫をなくし、シングルマザーとして子供を育てている人も居るのではないかと思います。平日は一生懸命仕事をして汗水垂らしてお金を稼ぎ、休みの日は子どもと一緒に遊ぶ…。そういった人も中にはいるでしょう。

ですが、やっぱり親であっても一人の人間だから、育児や仕事に疲れてしまうことはたくさんあると思います。私の妹は既に結婚して子供もいますが、やはり本当に疲れてしまうというということも言っていました。もちろん共働きです。

余裕がなくなったときは私の母に子供を預けて休息をとるなどして日々の疲れを癒しています。
私は個人的に、子供を人に預けること自体が間違っているとは思っていませんし、それは親にとっても必要不可欠なことだと思います。しかし、それは預ける相手が信頼できる人という前提があってのことです。

今回のように見ず知らずの他人、そのうえベビーシッターとしての社会的信用や資格も持っているのかいないのか、はっきり分からないベビーシッターなんかに子供を預けるわけにはいかないでしょう。

今回の事件で少し意外だったのが、「信用のおけないベビーシッターに子供を預けるべきではない」という趣旨の大沢あかねさんのコメントに対し、

「大沢あかねは金銭面で苦労してないからちゃんとしたとこに預けれるのは当たり前。この件を全否定するのはよくない」
「確かにこの激安に預けるのはおかしいんだけど こいつら金でどうにでもなる人種が言ったところでなぁ・・・」
「そりゃ、あなたのようにちゃんとした配偶者もいて、大金持ちでいくらでも預ける相手を選べる人はそうでしょうよ。どうして持たざる者の視点に立って考えられないのか」

といった意見があったことです。

金があるとか無いとかの問題じゃないだろ。

少なくとも、自分の血を分けた子供の命を他人に預けることになるわけです。信頼のおけるベビーシッターを探すことにお金や時間を掛けるのははっきり言って当たり前のことです。それだけ自分の子供が愛おしいということです。逆に言えば、ベビーシッターの費用さえも安く抑えてしまおうなんて考えていると、今回の事件のようなことになりかねません(ベビーシッター制度の問題もありますが)。信頼や質を求めると、費用が高く付くのは当たり前ですよ?

最悪あずける場合は自分の身内か信頼の置ける人に!

保育園や幼稚園といった他の児童や保育士の目がある場所ならまだしも、マンションの一室を借りて育児をするというのは本当に恐ろしいことです。なぜなら、子供がどんな状況に置かれているのか全くみえないためです。

見えないのをいいことに、虐待されている可能性だってあるんです。知らない大人に勝手に連れて行かれ、知らない部屋で過ごすというのは子供にとって恐怖でしかないのではないしょうか?

だから、可能な限りベビーシッターは使わない方が私はいいと思います。預けるなら、本当に信頼のおける身内や保育園、幼稚園にしたほうが良いと思います。こういった悲惨な事件が二度と起きないことを祈りつつ、ベビーシッター制度の抜本的な改革を望みます。

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