手紙で送ろう!上司や先生・恩師に送る暑中見舞いの文例と例文
「暑中見舞い・残暑見舞いを出す予定がない」と答えた人が、8割。2006年に行われたアンケートですから、今では暑中見舞いを出す人はさらに減っているのではないでしょうか。
引用:ネットリサーチのDIMSDRIVE『暑中見舞い』に関するアンケート
近年、暑中見舞いや年賀状を出す人が減りつつある中、電子メールの手軽さが、手紙の減少に拍車をかけているようです。
友人にはメールであいさつを送る人が45%いるのが、救いですが。
友人同士では、電子メールで「暑中見舞い」を出すことも結構でしょう。でも、目上の方へは手紙で暑中見舞いを出してみてはいかがでしょう?
「なかなか、しっかり者じゃないか」とか「あいつも、成長したな」など、ちょっとうれしい評価をいただけるかもしれません。
自分自身もちょっと大人になったような気になりますし。
そこで、「会社の上司」「先生・恩師」へ暑中見舞いを出す時に注意するポイント、書き方、文例をご案内します。
目次
きちんと守りたい、暑中見舞いのルール
上司や先生など目上の方に暑中見舞いを出す場合は、特にルールをきちんと守りたいもの。ルールを外すと、かえって悪い印象を与えてしまいます。
出すタイミングは?
2015年を例にとると、出して良いとされるタイミングは3つ。この範囲で出せば、問題ありません。
2 小暑(7月7日)から立秋の前日(8月7日)
3 梅雨明けから立秋の前日(8月7日)
2015年8月8日を過ぎたら?
8月8日の立秋を過ぎたら、「暑中見舞い」ではないので要注意です。「残暑見舞い」として出してください。
パソコンでつくってもいいの?
とても便利なソフトがたくさん出ています。今では、パソコンでつくっても、特に失礼ではありません。
ただし、最近のトピックスなどの近況を、ひとこと手書きで付け加えるだけで、臨場感あふれる暑中見舞いになります。
もちろん、手紙の住所や宛先は、ぜひ手書きにしてください。上手な字でなくても、あなたらしさが、きちんと伝わるはずです。
暑中見舞いの構成と内容
暑中見舞いは、古くからある伝統行事ですから、きちんと確立された基本的な構成があります。この順番にのっとって書いていけば、問題ありません。
「暑中お見舞い申し上げます」
メインタイトルです。この後に続くことばよりも、いくぶん大きめに書いてください。
季節を感じさせる文章
厳しい暑さを表現する言葉を記します。
相手の体調など様子を尋ねる文章
体調管理がむずかしい季節に、相手の健康を気づかう言葉を連ねます。
自分の近況を知らせる文章
特に、しばらくお会いしていない方へは、こちらの様子をていねいに伝えましょう。
相手の健康を願う文章
暑い夏を元気に乗り切っていただくよう、相手の健康や体調を気づかう文章を書きます。
日付
「平成◯◯年 盛夏」と記して締めくくります。
◯月◯日などと、具体的な日にちは書かないことが慣習になっています。
また、手紙文でよく使う冒頭の「拝啓」や結びの「敬具」も必要ありません。
差し出す相手別の文例
上司への暑中見舞い
仕事の上司とは、ほぼ毎日接しているので、具体的な仕事に対するお礼と、これからの決意を述べます。
厳しい暑さが続いておりますが、ご健勝のことと存じ上げております。
日頃は何かとお世話になり、また先日のプロジェクトでは何かと心にかけていただき、
誠にありがとうございます。
これからも、◯◯部長の期待に応えられるよう、より一層精進してまいる所存です。
酷暑のみぎり、くれぐれもご自愛のほどお祈り申し上げます。
平成25年盛夏
先生・恩師への暑中見舞い
卒業した先生・恩師の健康を気づかいつつ、近況を報告することは、とても有意義です。特に、親しく接してくれた先生への想いは格別なものがあるでしょうから。
ルールが決まっている暑中見舞いでも、あなたの自身の言葉で、先生へ話しかけるよう率直に今の心境を述べると、とても好感の持てる文面になるはずです。
蝉しぐれが、とてもにぎやかになってきました。
◯◯先生におかれましては、いかがお過ごしでしょうか。
暑さに弱いとおっしゃっていましたので、心配しています。
私は東京に出てきて初めての夏を迎え、
故郷とは違う都会の夏の厳しさを実感する毎日です。
お盆には帰省する予定ですので、先生へも連絡いたします。
これからも、さらに暑さが続きます。
くれぐれも体調にはお気づかいください。
平成25年 盛夏
おわりに
厳しい暑さが続くなか、相手は元気で暮らしていらっしゃるだろうか?
また、相手も自分の体調などを気づかっていないだろうか?
相手のことを思い、そして思われる、とても素敵なコミュニケーション。
手紙で送る暑中見舞いは、日本の誇るべき「文化」だと思います。
最近は地球温暖化の影響もあり、「異次元の猛暑・酷暑」が続く日本の夏。時には、上司や先生・恩師の夏のお加減を尋ねてみてはいかがでしょう?