【喉】身体の慣用句とその使い方・例文

【喉】身体の慣用句とその使い方・例文

口元関係の慣用句記事が続きますが、今回は「喉」です。喉といえば風邪の時は痛くなる場合があって辛いですよね。精神的な疲れやストレス、疲労が溜まることなどでも風邪になりやすくなりますので、注意しましょう!

ちなみに今回の慣用句は少なめなので、その分例文を多めに用意しました。折角なのできちんと覚えておいてもらえればと思います!

「喉」を使った慣用句

喉から手が出る

実際に喉から手がにゅっと出てきたらめっちゃ怖いですよね。どういう例えだよと昔の人の感覚を少し疑ってしまうんですが、「喉から手が出る」はよく知るとおり、手に入れたい気持ちが抑えられないほど大きいという意味で使われます。対象はものでも人でも概念でも何でもよく、汎用性に富んだ慣用句の一つと言えるでしょう。

例文1
私にとってはもはやどうでもいいことだが、喉から手が出るほど彼は他者からの名声がほしいのだ。それが虚構のものであったとしても。
例文2
その彫像は著名な彫刻家が作った唯一無二の作品だ。造詣に深い人が喉から手が出るほど欲しいというのもうなずける話である。
例文3
激しい運動のあとはただの水でも喉から手が出るほど欲しい。
例文4
喉から手が出るほど欲しかったものがいざ手に入るとどうでも良くなる感覚、なんなんだろうな。
例文5
喉から手が出るほど欲しいものはある?と聞かれ、おじいさんは「若さ」と答えた。

喉が渇く

「喉が渇く」ただ水分が欲しくなるというだけの意味と思いがちですが、実は人の持ち物を羨み欲しがるという意味もあります。「渇く」という漢字には2つの意味があります。

・喉にうるおいがなくなり水分を欲すること
・あるものに恵まない状態が続き、非常に強くそれを求めること

単純に考えれば1つ目の意味で使われることが多いのですが、2つ目の場合は満たされない欲求に対する渇望や苛立たしい気持ちの高まりがあります。愛に渇く、愛に飢えるなどと表現することもありますね。

ちなみに「乾く」だと意味は異なります。こちらの場合、

・風や熱にあたり水分がなくなること
・人間らしさを感じられない冷淡な様

などを表現します。読みは同じで似た意味の漢字ではありますが、意味が異なるので注意して使い分けると良いでしょう。

喉が鳴る

美味しそうな食べ物を見ると思わずつばを飲み込んでしまうほどですが、そういった食欲が起きたり食べたくなってくることを「喉が鳴る」と表現します。

喉がなるほど美味しいものをお腹いっぱい食べられる日を夢見て今日も過ごしています…。夢見るだけならただですからね!

例文1
うちの父は新鮮な魚を捌いて刺し身にするのが得意だ。今日も父の腕が鳴る。私達の喉も鳴る。
例文2
ビュッフェ形式のレストランに行ったところ、各国の美味しそうな料理がずらりと並んでいて思わず喉が鳴る。
例文3
喉が鳴るほどの美味しい料理が私の母に作れるか?というと甚だ疑問だ。時間がない時は即席麺を出してくるほどの人に何も期待はできない。
例文4
部活から帰宅してリビングに入ったら美味しそうなにおいが…否応なく喉が鳴る。
例文5
色々な国の料理を食べてきたが、未だ喉が鳴るほどのものはない。

喉がひっつく

「喉がひっつく」はものすごく喉が渇くさまを表現する慣用句ですね。他にこれといった意味はなく、使い所が限定される慣用句ですね。

例文
今年の夏は異常に暑くて喉がひっつくほどだ。飲み物の携帯は欠かせない。

喉元過ぎれば熱さを忘れる

この慣用句は、苦しいことや大変なことも終わってしまえば忘れる、同じように苦しい時に受けた恩も過ぎれば忘れる、といった意味があります。

同じ意味の故事成語として「魚を得て筌を忘る(うおをえてうえをわすれる)」があります。この意味は、目的を達成すると手段となったもののはたらき、功労を忘れるというたとえですね。

人は良くも悪くも忘れる動物なので、そのことを踏まえた上で他者と接する必要があるでしょう。見返り目当てで助け舟を出しても良いことは一つもありませんよ。

咽喉を扼する(いんこうをやくする)

重要となる部分を抑えるという意味で「咽喉を扼する」は使われます。咽喉は平たく言えばのどのこと。「扼する」だけでも重要な場所を占めると言った意味があるので、わざわざ長ったらしく表現する必要は無いかもしれません。

まとめ

というわけで、喉に関する慣用句をまとめてみました。ほかの慣用句と比較しても数が少ないですね。身体にとって重要な場所であることは間違いないのですが、目や口、鼻などのほうが目立つのでそちらメインで慣用句が出来ていったのでしょうね。

数も少ないですし覚えるのもそこまで難しくはないと思うので、ぜひ覚えて活用してみてもらえればと思います。

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