日本代表痛恨のドロー!ギリシャの壁を破れず。ボールに集中し試合を支配するも決定力不足。
日本が序盤から終始試合を支配する展開
やってくれると思っていたのに…
前戦結果が出せなかった香川に代えてスターティングメンバーに大久保を起用。
これは非常にいい選択だったと思う。ザッケローニが香川の力を信用していないことはないと思うが、今はベンチスタートで試合を見て考える時間も必要。
試合は序盤から日本がボールと試合を支配する展開。
堅守を誇るギリシャを相手にして多くのチャンスメイクができていた。
特にスタメン起用に応える大久保の動きにキレがあり、攻撃の起点ともなっていた。また、本田を始め果敢なディフェンスも見せ、「全員サッカー」を実践できていた。
長友の動きが硬いような気がしたが、徐々にいつもの動きに戻り相手ディフェンスを引きつける本来の姿に。
最前線の大迫もボールに対する反応とアイデアを生かして、再三ギリシャゴールを脅かす素晴らしい動きを見せる。
これは勝てると誰もが思ったのではないだろうか。僕もそう思った。
前半28分、フリーキックを獲得し、本田の強烈なシュートが枠をとらえるが相手GK正面。しかし、依然として本田のコンディションの良さがうかがえた。
前半35分、ギリシャのストライカー・ミトログルが負傷により途中交代。日本にとって追い風となる。
そして前半38分、ギリシャMF・カツラニスがこの試合2枚目のイエローカードをもらい退場、ギリシャは10人での戦いを強いられる。日本の勝利がさらに近づいた。
しかし、ボールポゼッション70%という圧倒的優位な状況にありながら、得点することができずに前半を折り返す。
監督を含めて視野が狭かった日本代表
後半開始、長谷部に代えて遠藤を投入。
前半の勢いそのままに高いポゼッションをキープしたままの日本。
動きはよかった香川
そしていよいよ後半11分、香川を投入。これはいい!待ってました!くやしさをぶつけろ!香川!
勝手に盛り上がっていたが、交代したのが大迫。(!?)これは間違いじゃないだろうか。今日の動きから見ると本田を上に上げて岡崎を下げるべきだろう。これはどうなるか不安な状況。
そんな個人的な不安をよそに後半22分、遠藤→香川→内田→大久保のラインがつながり、すばらしい攻撃を見せる。
得点にはならなかったが勝利を予感させる美しい攻撃ラインだった。
後半も25分に入り、なんとなく焦りの空気が漂う中、体力の消耗からギリシャ代表の動きが鈍くなりはじめる。これはチャンスだ。
依然日本のボールポゼッションは70%近くあり、あとは決めるだけな状況。
しかし決まらない。決まらない。
ギリシャDFが長友のいる左サイドの寄っていて、内田の右サイドは比較的守りが薄かった。しかし、左からの展開を繰り返す。そして阻まれる。
内田の今日の動きであれば右サイドからの展開も十分に可能だったはず。
そうこうしている間に後半32分、決定的なチャンスが訪れる。ペナルティエリアギリギリ、ほぼ正面の位置で大久保が一瞬フリーでボールを持つ。そしてそのまま放ったシュートは阻まれる。
一生懸命に声を出し手を挙げる内田の姿が悲しかった
この時右サイドの内田はガラ空きだった。
大久保は視野の狭い選手ではないはずなのに、やはり焦りだろうか。
後半37分、ようやく右サイドの内田から絶妙なクロスが入る。…誰も反応できず。ここで終わったなと思った。
後半43分、フリーキックを得るも遠藤のシュートは力なく阻まれる。そして試合終了。
あれだけ攻めて攻めて得点を奪えなかったんだから、もっと視野を広げて攻撃のバリエーション・アイデアを増やすべきだっと思う。
決定力を欠いていたことは事実だが、その前の段階にも問題があった。
状況は非常に厳しくなってしまったが、まだ終わったわけではない。
次は強豪コロンビアだが、捨て身の攻撃でできるだけたくさん点を取り、そして勝ってほしい。