ワールドカップ決勝 ドイツが世界一の栄冠に!決勝戦に相応しい素晴らしい試合は延長戦までもつれ、ドイツ期待の22歳。ゲッツェが決勝弾!!

ワールドカップ決勝 ドイツが世界一の栄冠に!決勝戦に相応しい素晴らしい試合は延長戦までもつれ、ドイツ期待の22歳。ゲッツェが決勝弾!!

ドイツ 1 - 0 アルゼンチン

ゴール

延長後半08分 マリオ・ゲッツェ(ドイツ)

イエローカード

バスティアン・シュバインシュタイガー(ドイツ)

ベネディクト・ヘーベデス(ドイツ)

ハビエル・マスチェラーノ(アルゼンチン)

セルヒオ・アグエロ(アルゼンチン)

決勝戦に相応しい、期待を超えた素晴らしい試合

最初に結論から言わせてもらうと、この決勝戦は「決勝戦に相応しい素晴らしい試合」だった。

終始一貫して一進一退の攻防が続き、延長後半に迎えた千載一遇のチャンスを確実にモノにしたドイツチームがワールドカップを獲得した。

ドイツがゴール前まで攻め上がりシュートチャンスを作れば、それを奪ったアルゼンチンがカウンターから逆襲に出る。

お互いに落ち着いたボール回しから隙を伺う場面も多く見られたが、さすがは決勝戦まで勝ち上がってきた11人。

簡単には付け入る隙を与えない。

先制点が勝負の分かれ目であることは監督・選手はもちろん、観戦するすべての人がわかっていたことだが、まさに息を呑む攻防戦だった。

片時も目を離せない、緊張感満載の試合展開

前半21分、アルゼンチン・クロースのバックパスを受けたイグアイン。イグアインはドイツ・GK/ノイアーと1-1のカタチを作り、シュート。しかし、これはゴール枠の外。

アルゼンチンの攻勢が続いていた前半30分、メッシのパスを受けたラベッシからクロスが上がる。これを受けたイグアインがゴールネットを揺らすが、オフサイドの判定。

地味ながら確実な仕事をこなすエジル。キープレイヤーとなったシュールレ。

前半31分、ドイツ・MF/クラマーが負傷交代。代わって入ったのはブラジル戦で2得点を挙げたシュールレ。

シュールレを投入するタイミングではなかっただろうが、この交代がどう出るか楽しみなところである。

この交代からドイツ攻勢の時間帯となり、シュールレ、クロースが枠内にシュートを放つもアルゼンチンGK/ロメロにセーブされる。

前半+2分、ドイツがコーナーキックを獲得。クロースから上がった絶妙なクロスをヘーベデスが頭で合わせる。決まったかに見えたがボールはポストに。

サドンデスゲームを見ているかのような独特の緊張感の中で前半が終了。

 

後半に入りアルゼンチンは早くもメンバー交代。
ラベッシ交代のタイミングに疑問…

FW/ラベッシに代えてFW/アグエロを投入。この交代は疑問だった。運動量も十分で動きも良かったラベッシを交代させるような要素はなかったし、アグエロに期待するよりもラベッシに託したほうがよかったのではないか…

後半開始早々の2分。ビリアからのパスをメッシが受ける。これをペナルティエリア内まで突破してシュート。しかし、これはゴールの右の枠外。コースを狙いすぎたか、メッシ。

イグアインの交代にも疑問…

前半同様の一進一退の中、アルゼンチンベンチが2枚目のカードを切る。FW/イグアインからFW/パラシオへ。

これもどうだったのか。パラシオはいい選手だが、この決勝の展開から考えると、得点にはイグアインのボールに対する嗅覚が必要だったように思う。

監督采配が勝負の明暗を分ける

延長戦への突入が濃厚となってきた後半41分。アルゼンチンは最後のカードを切り、MFをペレスからガゴへ。

ドイツ期待のストライカー、ゲッツェ。決勝点を決める技術とメンタルは素晴らしい。

ドイツは後半43分。ベテランのFW/クローゼに代えて22歳の若手FW/ゲッツェを投入。
スコアレスのまま後半も終了し、延長戦へ突入。
均衡した展開が続き、延長前半が終了。
お互いにPK決着が頭を過ぎり始めた延長後半8分。ついにドイツが決定的場面を迎える。
アルゼンチン守備陣をドリブルで突破したシュールレが、相手DFの間を走り込むゲッツェへふんわりと正確なクロスを上げる。
胸で受けたゲッツェが直接左足でシュート!!GK/ロメロの逆を突いたボールはゴール左隅に吸い込まれる。
ついにドイツが113分間の均衡を破って先制!!
上げてほしいポイントに上がったクロスを、正確なトラップと的確なタイミングで合わせたゲッツェの完勝。

名実ともに世界レベルアップ。ドイツ・レーブ監督。
得点を演出したシュールレとゲッツェは共に途中出場の選手であり、レーブ監督の采配も光る得点だった。
しかしまだ時間はある。ここはワールドカップ決勝の舞台。何かが起きる可能性は十分にあった。
ドイツは得点を守るため守備に重点を置き、時間をかけてボールをゆっくりと回す展開。
延長後半15分。守備をさらに固め、エジルに代わって長身DF・メルテザッカーを投入。

メッシには最高の舞台が用意されていた

メッシのワールドカップ伝説は4年後に…
そして延長後半+3分。アルゼンチンの、メッシの、最後にして最大の見せ場が訪れる。
メッシが相手ゴールから約20mの位置でフリーキックを獲得。
ここは狙える距離でもあり、残り1分。狙うしかない場面である。
アルゼンチンチーム、国民、サポーターの期待を一身に受けるメッシ。ゆっくりとした動作からゴールを狙い左足を振り抜く。
しかし、夢をのせたシュートはゴールから大きく外れる…これで勝負は決まった。
ドイツ代表がヨーロッパチーム初の南米開催ワールドカップ王者となり、6大会・24年ぶりにワールドカップを手にした。

選手層の厚さとチームバランスが勝利に

ドイツの勝因は何だったのか。アルゼンチンの敗因は何だったのか。
これを考えると「決定的な」ものはない。
どちらも決勝の舞台に相応しいバランスの取れた最高のチームだったと思うし、お互いにチャンスを作っていく中で、得点に結びつけることができたドイツが勝利を手にした。
結果論になるが、ドイツの選手交代が勝利を生んだことは間違いのないことだろう。
予期せぬ出場となったシュールレがアシスト。ワールドカップ得点王のベテラン・クローゼと交代する重責を担った、若干22歳のゲッツェが決定的な場面で結果を残した。

顔パンチ喰らっても立ち上がる男。シュバインシュタイガー。

相手選手からの執拗なタックルに遭いながらも、ドイツ中盤を最後まで守り抜いたシュバインシュタイガーの功績も非常に大きい。
代表出場100試合を超える経験と能力。度胸と根性を持つシュバインシュタイガーにしかできない仕事だったと思う。
期待を背負う若手と、経験豊富なベテラン。この2つの力がリンクしていたドイツは強かった。

勝ち負けは別として、ディ・マリアの決勝戦が見たかった。
アルゼンチンは、あらゆる意味でチームの要となるディ・マリアの欠場は大きな痛手となった。
ボールをキープすることが難しい状況に置かれ続けていた、メッシの負担を軽減する役割をこなすことができる選手がいなかったように思う。
そして、目立ったのは選手層の厚さの違い。
ドイツは年代に切れ目がなく世代が代わっても、次世代の確実に選手が育っている。
誰が抜けても戦力が落ちない。これが大きな武器となっていた。

ワールドカップは終わらない

とてもいい大会でした。ブラジルワールドカップ。
今大会の結果は出たが、ドイツもアルゼンチンも若い世代の成長が望めるチームなので、これからが楽しみなチームである。
今大会で活躍した選手はもちろん。次のロシア大会でまた新しいスターが誕生する可能性は十分にある。

この試合を最後に、ブラジルワールドカップが終わってしまうのは非常にさみしいが、大会を最高の形で締めくくってくれた両チームには拍手を送りたい…。
いろいろなことがあったね…噛みつきとか、頭突きとか、歴史に残る大敗とか…それもまたワールドカップ…
そして、ワールドカップの歴史はこれからも刻まれていく。

追伸:これまで僕の不可解なワールドカップ関連記事を読んで頂いたみなさま。本当にありがとうございました(*´▽`*)

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