W杯準々決勝 ブラジルvsコロンビア。J.ロドリゲスを封じたブラジルが2-1で辛勝。実力の差ではなく采配の差が勝敗を分けた。
ブラジル 2 - 1 コロンビア
ゴール
前半07分 チアゴ・シウバ(ブラジル)
後半24分 ダビド・ルイス(ブラジル)FK
後半35分 ハメス・ロドリゲス(コロンビア)PK
イエローカード
チアゴ・シウバ(ブラジル)※累積により次戦出場停止
ハメス・ロドリゲス(コロンビア)
マリオ・ジェペス(コロンビア)
ジュリオ・セザール(ブラジル)
今大会最も「らしくなかった」コロンビア
一進一退の攻防が続く中で迎えた前半7分、相手陣内左に抜け出したネイマールがゴールに迫るが相手DFに防がれる。
しかしブラジルはコーナーキックのチャンス。ネイマールの蹴ったボールはチアゴ・シウバの足元、絶好の位置へ。そのまま押し込み先制はブラジル。
その後はブラジルが押す展開が続くが、コロンビアもスペースを見つけて攻め上がる。
この試合、キツイ顔ばっかりだった、ハメス。
しかし、ハメス・ロドリゲスから展開しようと試みても、その先にプレイヤーがいない。
これではどんなに優れた司令塔でも攻め崩すことはできない。
ハメス・ロドリゲスが3人を交わして中央から攻め上がり、3-2の形を作った場面もあったが、フォワード陣が詰められない。
前半は特に、組織として機能しているブラジルに対して、コロンビアはバラバラでまとまらない印象だった。
最後までハメスを生かせなかったコロンビアベンチ
コロンビアが機能しないまま迎えた後半24分、直接フリーキックを得たブラジル。
この試合3回目となるフリーキックで、前の2回を蹴ったネイマールではなく、キッカーはダビド・ルイス。
とにかく目立つ、やる時はやる男。ダビド・ルイス(一番上に乗っかってるライオン頭の人)。
ダビド・ルイスが蹴ったボールは壁を楽々と越えた後、スッと落ちてくる「芸術的」無回転シュートとなり、そのまま相手ゴールへ吸い込まれた。
僕の記憶では、直接フリーキックでゴールしたのは2本目(1本目はアルゼンチンのメッシがナイジェリア戦で決めた)。
ブラジルに流れが傾いたままだったが、コロンビアも果敢に攻めて流れを変えていく。
後半32分には、ブラジルGK/ジュリオ・セザールのファールによりコロンビアがPKを獲得。
このPKをハメス・ロドリゲスが、一度静止してから狙う技ありシュートで確実に決める。
ここから徐々にコロンビアにチャンスが増え、最後の最後までゴールを狙う。しかし、無情に時間は過ぎて試合終了。
結果はベスト8。しかし、それ以上に確かなものを残したコロンビア代表
準々決勝、南米対決を制したのはブラジル。2大会連続で準々決勝敗退を喫している中、鬼門とも言える準々決勝突破を果たし、ベスト4へ進出した。
フッキ、ダビド・ルイスの動きが相変わらず良く、この試合起用されたベテランDF/マイコンも要所でボールに絡む良い動きだった。
しかし、勝ちはしたものの、後半42分にネイマールが負傷交代となったのが気になる所ではある。
担架で運ばれてそのままベンチ裏に消えていった…
コロンビアがチームとして動けていたのは後半、ブラジルが2点目を決めてからだったと思う。
同レベル以上の個人技を持つチームなら別だが、チームとしてしっかりと機能していなければ、ブラジルの個人技を止めることはできない。
スペースの使い方も狭く、偏った攻めばかりだったことも敗因だろう。
もっとやりようがあったでしょ!?ホセ・ペケルマン監督。
ハメスに対するマークがきつくなるのはわかっていただろうに、十分な対策・作戦を用意できなかった監督の責任も大きいだろう。
選手やチームの力はあるのにもったいない…
しかし、最後まで勝つことを目指し、信じてゴールを狙うコロンビア代表の姿は美しかった。
2018年のロシアワールドカップでは優勝候補の一角として登場するかもしれない。
ハメスも若くこれからが楽しみな選手である。今回の大活躍で、ビッグクラブへの移籍もあるかもね。