つるし雛って何?飾る意味と由来まとめ!いつからいつまで飾ればいいの?
小さいお人形がいくつもつるされたつるし雛ってご存知ですか?
とってもかわいらしいけれど、このお人形にはちゃんとした意味や由来があるんです。
そんなつるし雛の飾る意味や由来、さらにつるし雛をする場合にはいつからいつまで飾ったらいいのかについての詳細を以下にご紹介させて頂きますね。
目次
つるし雛の由来とは?
つるし雛を飾るようになったのは江戸時代からだと言われています。
江戸時代の雛人形は、武家の子女や身分の高い女性の嫁入り道具でとても高価なものであったので一般庶民には手の届かないものでした。
そんな一般庶民が家族や親戚、近隣の方たちと生まれてきた子供の幸せを願い小さな人形を作って持ち寄り作られたのがつるし雛であると言われています。
このつるし雛は生まれてきた子供のお守りとして大切にされたのです。
つるし雛の意味とは?
つるし雛は全体的には食べるもの、着るもの、住むところに困らないようにという意味をこめて飾られるのですが、つるされた小さな人形ひとつひとつにも様々な意味合いが込められています。
それら人形の意味を以下に詳しく解説していきますね。
犬
犬のお人形が飾られるのは、犬のお産が軽いことにあやかって、子宝や安産、健康、さらに、子守や厄除けにあやかれるようにという願いを込めて飾られます。
イノシシ
イノシシはたくましいうえに子をたくさん産むので、子孫繁栄の願いを込めて飾られます。
さらに、イノシシを食べると万病を防ぐと言われているので、無病息災の願いも込められています。
羽子板
羽子板は、女の子が産まれた家庭に送られる縁起物の品で、悪いものを跳ね返してくれるとされており、災厄を跳ね返し、無事かつ幸せに成長するようにという意味が込められています。
糸巻き
糸巻きは、裁縫道具の一つで産まれてきた子供がお裁縫が上手になるようにという願いを込めて飾られます。
イチゴ
イチゴの赤い色は厄除けの意味を持っています。
産まれてきた子供を災厄から身を守る意味を込めて飾られます。
ニワトリ
十二支の一つであるにわとりは、朝を招き、栄養がたっぷり含まれた卵を産むことから、縁起の良い鳥として長寿や健康の願いを込めて飾られます。
這い子人形
赤ん坊がハイハイをしている姿のお人形は、生まれてきた子供がハイハイをして元気に育っていくようにという願いを込めて飾られます。
ハマグリ
ハマグリなどの二枚貝は他の貝とは合わさらないことから貞節の象徴とされており、産まれてきた女の子が幸せな結婚生活を送れるようにという願いを込めて飾られます。
花
産まれてきた女の子が花のようにかわいらしく成長するようにとの願いを込めて飾られます。
ハト
ハトは神の使い、または平和の象徴として縁起の良い鳥である言われています。
また、ハトはむせないということから産まれてきた子供がむせずにお乳をよく飲み、元気に成長していくようにという願いを込めて飾られます。
ニンジン
栄養豊富なニンジンを飾ることによって、産まれてきた子供が健康に育っていきますようにという願いが込められています。
鬼灯
鬼灯の実や根には薬効があるため、産まれてきた女の子が女性特有の病に悩まされないようにという願いを込めて飾られます。
さらに、鬼灯は鬼灯提灯ともいわれ、この世を明るく照らし、災厄なく無事に生きていけますようにという願いも込められています。
春駒
馬は生命力にあふれており、財運に恵まれ、仕事が順調に進んでいくといういわれがあるため、それにあやかってつるし雛として飾られます。
生まれてきた子供が楽しく、健康に育っていくようにという願いも込めています。
唐辛子
唐辛子には防虫効果があるため、産まれてきた女の子と雛人形に悪い虫がつかないようにという意味合いを込めて飾られます。
つるし雛はいつからいつまで飾るの?
つるし雛は、一般的に市販のつるし飾り台に飾ります。
飾り台を購入しなくても、天井にフックを取り付けてそのフックにつるして飾ってもいいですね。
さらに、つるし雛にはあらかじめ台がついているものや、屏風のように開いて飾るタイプのものもありますので、ご自宅の収納や飾るスペースによってお好きなものをチョイスして購入しましょう。
つるし雛はひとつでなく複数飾ってもいいですし、雛人形と一緒に飾っても華やかで素敵です。
つるし雛を出す時期は地域によって異なるのですが、元旦から2月ぐらいに飾るのが一般的です。
また、つるし雛は一般的に2月の終わりから3月3日までの間に片づけます。
雛人形同様、3月3日を過ぎてから片づけるとお嫁に行き遅れると言われていますので、縁起を気にされる方は注意が必要です。
つるし雛は何歳まで飾る?処分方法は?
つるし雛を含め雛人形は何歳まで飾るという決まりはないのですが、一般的に女の子がお嫁に行くまでとされています。
お家に保管する場所があればずっと取っておいてもいいのですが、ご家庭の都合によっては処分しなくてはいけない場合もありますよね。
思いのこもった大切な雛人形を処分する際は、神社やお寺で人形供養をしてもらいましょう。
近くに処分するお寺や神社がない場合は、日本人形協会に郵送して人形供養をしてもらうこともできますよ。
まとめ
つるし雛のたくさんのつるされた人形ひとつひとつに様々な願いが込められていることが分かったと思います。
つるし雛単品で飾るもよし、複数で飾ったり、雛人形と一緒に飾るのも華やかでおすすめです。
お正月明けから2月ぐらいにつるし雛を飾ったら、必ず3月3日までには片づけるようにしましょうね。