【口】身体の慣用句とその使い方・例文パート2

【口】身体の慣用句とその使い方・例文パート2

口を使った慣用句、まだまだあります。今回はパート2ですが、こちらは今でも使う慣用句が多いです。言葉は日々変化する生き物のような存在ですが、昔から現在までずっと使われてきて、未だに使われるというのは結構すごいことだと思うんですよね。

なので、気に入ったものがあればぜひとも作文などで使って身につけてもらいたいなと思います。では早速見ていきましょう!

口を使った慣用句とその使い方・例文

口の端に上る(くちのはにのぼる)

これはパート1の「口に上る」と全く同じ意味で、人々のうわさや話題になるという慣用句です。口の端だけでもうわさや評判という意味合いがありますね。

例文
新型iPhoneは発表されるやいなや、通行人の口の端に上った。多くの人が新機能に期待を寄せているようだ。

口火を切る(くちびをきる)

新しいことを始めるにしても、先行して行う人がいなければ始まりません。「口火を切る」とは、誰よりも早く物事を行ってきっかけを作るという意味。「口火をつける」とか「口火を開く」と表現されることがあるようですが、これは間違いなので気をつけましょう。

例文
彼が率先して議論の口火を切ったことによって、やる気のなかった人員も巻き込んだ熱い討論会となった。

口ほどにもない

「口ほどにもない」とは、言うほど大したことはないという意味ですね。よく使われる慣用句で、大きな発言をしているくせして大した行動が伴わないような人に使われます。

例文
あいつはシャトルラン100回なんて余裕だよ!と息巻いていたが、実際にやってみると60回そこそこでギブアップした。口ほどにもないがどこか憎めないやつだ。

口も八丁手も八丁

話も上手くて何をやらせてもしっかりこなす人、いますよね。そういう人のことを「口も八丁手も八丁」と表現することがあります。完璧超人かなにかかなと思える人に使ってあげるといいかも。

例文
彼は口も八丁手も八丁、おまけに容姿端麗ときているのでおばちゃん連中に人気が出ないはずがない。

口を入れる

自分には全く関係のない話なのに、他人の話に割り込んだり干渉したりすることを「口を入れる」と表現します。意味としては「くちばしを入れる」と全く一緒で、「口出しする」とほぼ同じ意味ですね。

例文
あの人は人の話に口を入れるばかりで、自分のことは二の次だ。お人好しというよりもおせっかいと言ったほうがいいのかもしれない。

口を利く(くちをきく)

何かを発言したり話をすることを「口を利く」といいますよね。「聞く」ではなく「利く」が正しい書き方となります。

また、仲を取り持ってもらうという意味でも使われます。「口利きをしてもらう」などにように使われますね。

例文
あの子は私が嫌いなのか、話しかけてもろくに口も利きかない。

口を切る

「口を切る」とは大勢のなかではじめに発言する、という意味がある他にビンや缶の蓋を開けるといった意味があります。

例文1
校長先生は大勢の生徒が注目する中、緊張のおももちで口を切った
例文2
もう!ツナ缶の口切ったならちゃんとラップして冷蔵庫入れないとダメでしょ!

口を極めて

「口を極めて」は、ほめたりけなしたりする時に最大級の、ありったけの言葉を使う様のことを言います。どちらの場合でも使えるので用途は広いですね。

例文
その失敗に対して僕は口を極めて罵倒した。当然後でフォローはしたのだが、あのような失敗は基本的に許されるものではない。

口を揃える(くちをそろえる)

誰もが同じことを言う場面で使えるのがこの「口を揃える」ですね。特に口裏を合わせているわけでもないのに、同じ意見を言うことはあるものです。そういう状況で使ってみると良いでしょう。

例文
私達は上司の傍若無人なやり方に対し、口を揃えて異を唱えた。

口を出す

自分とは関係がないのに、他人の話に割り込んで自分の意見を言うことを「口を出す」と表現します。「口を入れる」と概ね同じ意味ですが、こちらのほうが汎用性は高いです。

例文
私は良かれと思って発言したのだが、「余計な口出しはするな」と一蹴されてしまった。

口を衝いて出る(くちをついてでる)

無意識に思わぬ言葉がポロッとでたり、スラスラと言葉が出てくることを「口を衝いて出る」と表現します。

例文
スピーチでは原稿を用意していたのだが持参し忘れた。しかし壇上に立つと祝辞の言葉が口を衝いて出たので自分でも少し驚いた。

口を尖らせる

すねたり不満を持った時の心境を表現する時によく使われるのが、「口を尖らせる」ですね。唇を前ににゅっと突き出す仕草のことですが、心境の表現として使われることが多いです。

不満の度合いはそれほど高いわけでもないので、ちょっとすねたりした時の表現に使うと効果的。

例文
今日は弟の宿題を手伝ってあげる予定だったが、友達と遊んでいてすっかり忘れていた。弟にはきちんと謝ったが、終日口をとがらせて拗ねたままだった。

口を閉ざす

口を開けず話をしないことを「口を閉ざす」と言います。何かしら言うべきことがあるにもかかわらず、なにも発言しない状態の時に使いたい言葉ですね。

例文
この間彼女とデートに出かけて以降、のろけ話を全然聞かない。聞いてみても苦虫を潰したような表情で口を閉ざしたままだ。もしかすると喧嘩でもしたのかもしれない。

口を拭う(くちをぬぐう)

これはそのまま袖で口を拭いているかのような表現ですが、悪いことをしているのに全くの無関係を装う、知っているのに知らないふりをする、といった意味があります。

例文
あの二人の関係について親しい友人に話を聞いてみたが、「えっ?そうなの?」と口を拭うばかりだ。知らないはずはないのだが。

口を挟む

「口を挟む」もよく使う表現で、「口を出す」と同じく他人の話に横から割り込むという意味があります。全然関係ない人に口を挟まれると、イラッとしますが、たまにいいアドバイスを貰えることもあるので頭ごなしに否定はしないほうが良いのかもしれません。

例文
あのオジサンはいつも人の話に口を挟んでばかりだが、その経験豊富さで思いの外重宝されているのだとか。

口を開く

「口を開く」にはそのまま口をあけるという意味の他に、話し始めるとかなにかものを言うという意味があります。「口を閉じる」の逆と思って使えば良いかと思いますね。

例文
彼は会社の不正を公にするため会見で口を開いたのだが、結果としてお茶の間を揺るがすニュースとなった。
例文2
あいつは口を開けば身内の自慢話ばかりしているが、なにか自分の得意なことや好きなことは無いのだろうか。

口を塞ぐ

秘密を知っている人に、それを他人に言わないように頼んだり、あるいは脅して黙らせることを「口を塞ぐ」と呼びます。「口を封じる」と全く同じ意味ですが、名詞として使うなら「口封じ」は使い勝手は良いですね。

例文
私が地下アイドルをやっていると妹に知られてしまったので、口を塞ぐために好きなものを一つだけ買ってあげると約束したが大丈夫だろうか。

口を割る

何かしら後ろめたいことをした人が、白状して事実を打ち明ける時につかうのが「口を割る」ですね。これも使い勝手が良いのでよく使われる表現の一つ。

例文
娘が地下アイドルをやっているかどうかを息子に問いただしたら、ようやく硬い口を割った。どうやら本当のことらしい。

言う口の下から

パート1で紹介した「口の下から」には言うか言わないかの間に●●する、といった意味がありましたよね。これもほぼ同じですが、批判的な意味で使われます。

例文
株で大金を失って「俺はもうダメだ」と言う口の下からまた別の株を「次こそは絶対当てる!」と意気込みながら買っているのが私の父です。

開口一番

口を開いき話し始める最初の状態が「開口一番」です。話を初めてすぐになにかしらを表明したりするときによく使われますね。

例文
その転校生は自己紹介のとき開口一番で噛んだ。本人は恥ずかしがっていたが場が少し和んだ。

まとめ:口に関する慣用句は使い勝手が高い!

というわけで、口に関する慣用句パート2をまとめました。

数は多いですが使えるものは結構たくさんあるので、ぜひとも自分の語彙レパートリーを増やすためにも積極的に使ってみてもらえればなと思います。

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