注目のオランダvsメキシコ戦は終了間際の大逆転劇!完全劣性を跳ね返し、オランダが2-1でメキシコを撃破!
目次
オランダ 2 - 1 メキシコ
ゴール
後半03分 ジオバニ・ドス・サントス(メキシコ)
後半43分 ウェスレイ・スナイデル(オランダ)
後半+4分 クラース・ヤン・フンテラール(オランダ)PK
イエローカード
パウル・アギラル(メキシコ)
ラファエル・マルケス(メキシコ)
アンドレス・グアルダード(メキシコ)
前半、完全に頭を抑え込まれたオランダ代表
前半からメキシコはオランダ攻撃力の象徴であるロッベン、ファンペルシー、スナイデルを徹底的に封じる作戦に出る。
これが功を奏し、3人はまったくと言っていいほど攻撃に参加させてもらえない。
動けない、もらえない、守れない
前半を通してメキシコのディフェンスは冴えわたり、オランダのパスワークにはつながりとリズムがない状況が続く。
さらに前半9分、オランダは守備の要であるDF/デ・ヨングが負傷交代となり、攻撃だけでなく守備面でも暗雲が立ち込める。
しかし、守備に専念するメキシコの攻撃力も落ちていたこともあり、両チーム失点することなく前半を折り返す。
ドス・サントスが華麗なボレーを決めたが…
そして後半に入って3分後、オランダ守備陣の体勢が整わない隙をついて、ドス・サントスが前線からのクロスを受ける。オランダDF3人に囲まれた状態であったが、胸でトラップしたボールをそのままミドルでオランダゴールに叩き込んだ。
決めてほしかったストライカーのゴールによってメキシコが先制。
リズムに乗るメキシコ、徐々にリズムを取り戻していったオランダ
オランダは後半から4バックにフォーメーションを変更。徐々に前線のロッベン・スナイデルへのボールがつながり始める。
後半11分、ロッベンのコーナーキックからクロスが上がり、これを受けたデ・フライが至近距離から強烈なシュート。
この試合でも素晴らしい動きだった、オチョア。
しかし、メキシコのGK/オチョアの好セーブに阻まれる。
ブラジルの猛攻をことごとく止めてきた守護神はこの試合でも調子を維持していた。
後半15分、メキシコは得点を挙げているドス・サントスをアキノへ交代。なんだか不可解な采配。
一方のオランダは後半30分、ファンペルシーに代えてフンテラールを投入。
この采配も一つの賭けだったと思うが、後半に入って息を吹き返したロッベンとスナイデルに対して、ファンペルシーはいつものリズムを取り戻せていなかった。この交代は仕方がない。
後半も40分を過ぎ、だんだんとメキシコ勝利の雰囲気が濃くなってくる。
メキシコは守りに徹し、勝利に向けてできるだけ時間を使ったプレイが続いた。
不屈の精神が勝利を呼び込む
その雰囲気を一変させたのが後半43分、オランダがこの試合10本目のコーナーキック。
最後の望みをかけてロッベンがゴール前に蹴り込んだ。
味方に当たって一旦はじかれたボールはルーズボールに。これを見逃すはずがないスナイデル、飛び込んで強烈なボレー!メキシコゴールに突き刺さり同点。
「さすが」の一言、ロッベン。
時間的に「延長かな…」という空気が漂う会場だったが、オランダは、ロッベンは時間内の勝負を諦めていなかった。
後半46(+1)分、ロッベンが全身全霊、怒涛のドリブルでメキシコゴール目前まで迫る。そしてエンドラインから切り返したところでファールをゲット!PK~!
ものすごい緊張感と小競り合いが起こる騒然とした中、キッカーは途中出場のスナイデル。
代表出場100試合の強者はこれを決めた。ここで勝負アリ。
残りの5分間メキシコも果敢に攻めたが、ゴールには至らず。勝利が手のひらからこぼれ落ちた。
オランダは勝ったものの、今後の課題は大きい
ほとんどの人がメキシコの勝利を疑わなかった状況からの逆転劇。
勝負に安心と油断は禁物。そして、何事も最後まで諦めない気持ちは大切。
今大会のオランダは強い。しかし、この試合で弱点を露呈した面もあったと思う。
グループリーグの勢いで決勝まで進むことは難しいだろうと思い直した。
準々決勝までは勢いでいけると思う。でも、準決勝以降は勢いが通用する相手でななくなるだろう。
選手の能力だけでなく、ルイス・ファン・ハール監督の采配が重要になりそうである。