土用の丑の日はいつ?うなぎが美味しい丑の日の意味と由来

土用の丑の日はいつ?うなぎが美味しい丑の日の意味と由来

夏になると夏バテ防止を兼ねてうなぎを食べる人が多いのではないでしょうか?土用の丑の日が近くなるとスーパーでも盛大にうなぎが売り出されるので、忘れていても思い出しますよね。

しかしうなぎの美味しい旬、実は秋ごろだそうです。うなぎは夏に食べるのが当たり前と思っていましたが、どうしてそうなったのでしょうか。また2015年の土用の丑の日がいつなのかも調べてみました。

土用の丑の日はいつ?

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土用というと一般的に夏を指しますが、実は年に4回あります。

1年には季節の始まりを表す立春、立夏、立秋、立冬の4つの日がありますが、その日の前の18日間のことを土用と呼びます。つまり次の季節に移るための準備期間のようなものですね。また、その期間の最初の日を「土用入り」、最後の日を「土用明け」とも言います。

2015年は冬土用が1月17日~2月3日、春土用が4月17日~5月5日、夏土用が7月20日~8月7日、秋土用が10月21日~11月7日となっています。

うなぎで有名な土用は立秋前の夏土用を指します。2015年の夏土用の丑の日は7月24日、二の丑は8月5日です。今年は丑の日が2回あり、2回目を二の丑と呼びます。またこの時期は暑中と呼ばれ、暑中見舞いを出す時期でもあります。

土用とは?

土用とは古代中国の自然哲学である五行思想に基づいています。この世の全てのものは木、火、土、金、水の 5 種類の元素で構成されているという考え方です。

そこで季節にもこの考えを取り入れ、春=木、夏=火、秋=金、冬=水とそれぞれ4つの元素を当てはめました。しかしこれだと「土」が残ってしまいます。それでかどうかはわかりませんが、「土」では季節の変わり目をあらわしたようです。

丑の日とは?

丑は十二支の中の一つで、干支の単位に使われていることはご存知かと思います。しかし昔は日、時間の単位としても使われていました。丑の日とは、十二支を日の単位として数えたときに丑が当てはまる日を指します。

土用の丑の日にうなぎを食べる理由

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江戸時代、うなぎ屋さんが夏にうなぎが売れず困っていたことが発端です。そして友人の蘭学者である平賀源内に相談しました。

平賀源内は丑の日にうなぎを食べると良いと教え、「本日丑の日」と張り紙することを勧めました。この源内さんが当時有名な人だったのも良かったのか、この宣伝文句は大ヒットしました。

そして他のうなぎ屋さんも真似するようになり浸透していきました。またこの頃、丑の日には“う”から始まる食べ物を食べると夏の暑さに負けないと言う風習もあり、定着しやすかったのだと思います。

夏土用にすること

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先ほども述べましたが、“う”から始まる食べ物を食べる風習がありました。梅干しやうどん、瓜などがこれにあたります。暑い夏でも食べやすいものばかりで、昔の人の知恵ですね。梅干しの天日干しもこの時期だそうです。

食べ物以外にも暑い夏を乗り切るために丑湯と言って柿の葉などの薬草をお風呂に入れたり、土用灸と言ってお灸をすえたりしていました。

またこの時期にカビや害虫から守るために衣類や書物に風を通して陰干しする、土用の虫干しというものがありました。田んぼも水を張らずに乾燥させて、土をひび割れさせます。こうすると雑菌の繁殖を抑えられ、根がしっかりと張るそうです。

土用にしてはいけないこと

してはいけないこともあります。それは土を掘り起こすことです。土用の期間は、土を司る土公神という神様が支配するといわれ、土を動かしてはいけないとされてきました。今でも建物を建築する際、土を掘り起こしたりする基礎工事などは土用の期間をはずすことが多いようです。

土用は季節の変わり目なので、農作業で体調を崩さないようにとの戒めもあると思われます。

本当にうなぎが美味しいのは?

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余談にはなりますが、うなぎ屋さんが困っていたことからも分かるように、うなぎの旬は夏ではありません。では一体いつなのでしょうか。

うなぎなど冬眠する魚は冬眠前に餌を沢山食べるので、冬眠直前が美味しいと言われます。うなぎの場合は11月~3月にかけて冬眠するため、10~11月にかけて栄養を蓄えます。なので食べごろは10、11月頃になります。

しかし5~6月に捕れるうなぎは好物のカワエビを食べるので、ほのかにエビの香りがして美味しいんだとか。皮も柔らかく、脂ののりもほどよいため食べやすい味だそう。一方9~10月に産卵のため川を下ってくる「下り鰻」もたっぷり脂がのって味はいいようですが、やや皮が固いので好みの分かれるところです。

因みにうなぎの栄養素で最も有名なものはビタミンAです。ビタミンAは目の働きに大きく関わっています。また口や鼻、のど、その他の粘膜組織の生成にも使われているため、免疫力の維持、増進につながります。このことから夏バテ防止の食材としておすすめされています。また、ビタミンAを多く摂っている人の方がガンの発症率も低く、ガン予防としても効果的な食べ物なんですよ。

いかがでしたでしょうか?うなぎを食べるのは土用の丑の日が最適だと思っていましたが、実はこんなエピソードがあったんですね。でも夏に食べて元気が出るのも確かなので、今後もこの行事に乗っかっていきたいと思います。

書いた人

ひよっこ
BUMP OF CHICKENが大好きないわゆるロキノン厨。性格はのんびりかつ超ポジティブなため逆境に出会ってもいつの間にか逆境と思わなくなっているタイプ。ゆえに反省時間が短いため成長は遅め。座右の銘は「だって人間だもん」。

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