【頬】身体の慣用句とその使い方・例文

【頬】身体の慣用句とその使い方・例文

身体を使った慣用句、今回は「頬」です。これも数は少ないですが、ほぼ全て一度は見たことがある、あるいは使ったことがある慣用句じゃないかなと思いますね。なので、例文もいつもより少し多めにまとめてみました。

では早速見ていきましょう!

「頬」を使った慣用句

頬を染める

「頬を染める」は恥ずかしさなどから顔を赤くするという意味がありますね。結構いろんな文章中で出てくるので眼にする機会も多いです。

例文1
彼の言葉を聞いて、彼女はほんのりと頬を染めた。
例文2
気恥ずかしさから彼は頬を染めたようだが、私はというと慣れたので今更顔を赤くすることはない。
例文3
私の幼馴染の関係についてあれこれ聞かれて、彼女は頬を染めた。誤解されるような反応はやめてくれ。

頬が落ちる

絶品料理や大好物を食べた時、形容しがたいおいしさを表す時に使われるのが「頬が落ちる」ですね。「ほっぺたが落ちる」も全く同じ意味です。子供の頃は食べた料理の種類も少ないので色々なものが美味しく感じるのですが、大人になると色々なものを食べてきた経験から、食べ物に対して「頬が落ちる」ほど美味しいと感じることは少なくなります。なので、子供のうちに美味しいものをたくさん食べておくのがお得(?)ですよ!

例文1
私の母が作ったカレーは市販のルーを複数混ぜたものだ。これだけで頬が落ちるほどのスパイシーで美味いカレーに変わるんだよ。
例文2
頬が落ちるほど美味しい料理ばかり食べていたら、いつの間にか体重が5kgも増えてしまっていた。
例文3
家族は私に美味しい料理を作ってくれるのを望んでいるけど、頬が落ちるほどの料理は私には作れっこない。頑張ってもせいぜい及第点くらいだ。

頬がゆるむ

「頬がゆるむ」とは、微笑ましいことや嬉しいことがあって口元がゆるんだりにこにこした表情のことを指す慣用句。使われ方としては、緊張した面持ちの状態から頬が緩む流れになることが多い気がします。

例文1
淡々とニュースを伝えるキャスターの横に画面外から突然猫が入り込んできて、全ての視聴者の頬が緩んだ。
例文2
いつもは強面の父だが、孫が会いに来るとすぐに頬がゆるんでしまう。
例文3
あの人ったら、あの子が遊びに来てから頬が緩みっぱなしじゃない。

頬をふくらます

「頬をふくらます」は不満を表情に表すという意味ですね。それほど強い不満ではないものの、多少文句が言いたいというレベルの不満がある時に活用できる慣用句。

例文1
一緒に買物に出た母に、「お菓子は買いませんからね」と言われて妹は頬をふくらませて不満をあらわにした。
例文2
その後も妹は頬をふくらませたまま買い物を続けていたが、お昼に大好物のパスタを食べたことで機嫌が直った。
例文3
しかし帰宅後に僕が妹のプリンを食べていたことがバレてまた頬をふくらませることになった。

頬っ辺が落ちる(ほっぺたがおちる)

これは「頬が落ちる」と全く同じ意味ですね。頬っ辺と書いてほっぺたと読みます。ほっぺたが落ちるほど美味しい料理、最近私食べてません…。

例文1
ほっぺたが落ちるほどの美味しい料理は人生3回食べられれば良いほうだ。
例文2
あそこの店の料理はほっぺたが落ちるほど美味いとネットで評判だが、訪れてみると店の雰囲気はイマイチで味も普通だし、言うほどでもなかった。
例文3
うちの母は料理がてんでダメだが、炊き込みご飯だけはほっぺたが落ちるほど美味しく作れる。

頬桁を叩く(ほおげたをたたく)

頬桁は頬骨や頬骨あたりのことで「頬桁を叩く」で相手のしゃべること、ものいいをののしる慣用句となります。ただ、現在ではあまり使われない表現で「口を利く」の方が一般的かもしれません。

例文1
あの者は未だに生意気にも頬桁を叩くか。そろそろきつい仕置きをせねばなるまい。
例文2
頬桁を叩くとは慣用句なのだが、怒った彼女に物理的に頬桁を叩かれるとは思わなかった。
例文3
頬桁を叩くことでお前の気が済むなら好きなだけするがよい。ただし、誰もお前を信用しなくなっているのを忘れるな。

頬返しが付かない(ほおがえしがつかない)

「頬返しが付かない」はなすべき手段がなにもない、もうどうしようもない、といった意味がある言葉。ただこれも現在使われることはほとんどないので、無難な慣用句、例えば「お手上げ」などに置き換えたほうが分かりやすいと思います。

例文1
この試合は分が悪すぎる。頬返しがつかないほどの実力差だ。
例文2
学校から帰ってみると家が燃えているではないか。頬返しのつかない事態に呆気にとられた。

まとめ

はい、今回は少なかったですが頬に関する慣用句と例文をまとめました。顔のパーツが使われている慣用句は、「表情から何を考えているのかを読む」という意味で使われることが多いのですが、頬の場合は美味しいものを食べたときのなんとも形容詞しがたいおいしさという意味での「頬が落ちる」の印象が良くも悪くも強いですね。

もう少し慣用句のバリエーションがあればと思わなくもないですが、でもこれくらいが妥当な数かなとは思わなくもありません。

他の慣用句も合わせて活用すれば、多彩な表現の文章が作れるはず。数も少ないですからぜひとも覚えて活用してもらえればなと思います。

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