【眉】身体の慣用句とその使い方・例文

【眉】身体の慣用句とその使い方・例文

身体を使った慣用句、今回は「眉」ですね。眉は目の上にある眉毛のことですが、昔から化粧の一環として整えられたりしてきました。現在では女性だけでなく男性も眉を整える人も多いです。時代によって細くしたり太くしたりとトレンドがコロコロ変わるのも眉の特徴でもあります。

眉を使った慣用句はそれほど多いわけではありませんが、「額」よりは多いですね。というわけで早速見ていきたいと思います。

「眉」を使った慣用句の使い方と例文

眉に唾をつける

たぬきやきつねの類に化かされないように眉に唾をつける、ということから来たのがこれ。「眉唾」や「眉に唾を付ける」といった使われ方をするのですが、騙されないように用心するという意味があります。

なぜ騙されたり化かされたりするのを防ぐのに眉に唾をつけるのかですが、狐が人を化かす時には眉毛の数を数えると言われていて、唾で固めて数えられないようにしていた、というのが一つの説ですね。複数の説がありますので気になる方は調べてみてくださいね。

例文
彼の話はいつも大げさだから、眉に唾をつけて聞くと良い。

眉を顰める(まゆをひそめる)

眉のあたりにしわをキュッと寄せた状態で、何かしらの不安や心配事がある時、不快な事がある時に使われる表現ですね。

例文
マナーをわきまえない好き勝手なバスの乗客に私は眉を顰めた。

眉を寄せる

「眉を寄せる」も上記と同じで、不快な気分になったときなどによく使われる表現です。比喩でも何でもなく、嫌なことがあると眉間に力が入ってしまうので文字通りの意味ですね。

例文
私の嫌いなクラスメイトが同じ班になったものだから、思わず眉を寄せてしまった。

愁眉を開く(しゅうびをひらく)

愁眉とは何かしらに対して心配な憂いや心配を含んでいる顔のこと、眉をしかめている状態ですね。そしてそれがなくなり、ほっとしている状態のことを、「愁眉を開く」と表現します。

例文
うちの子あてに宅配便が今日届く予定だったのだが、予定時間を大きく過ぎていた。あまりの遅さにこの後の予定をどうするか考えていたところだが、たった今到着した。愁眉を開く思いで次の準備を急いでいるところだ。

柳眉を逆立てる(りゅうびをさかだてる)

柳眉とは美人の眉を形容した言葉で、細く美しい眉のことを言います。そしてそれが逆立つ「柳眉を逆立てる」という慣用句は、美人が眉を釣り上げるほどに怒っている状態を表します。
とはいえ、最近では太眉が流行っているのであまり柳眉とは言わないかもしれませんね。

例文
コイツの悪いところはデリカシーがないところだ。ちょっと女性と仲良くなるとすぐ柳眉を逆立てさせるようなことばかりする。

焦眉の急(しょうびのきゅう)

「焦眉の急」とはまゆげを焦がすほど火が迫っているように、危機が迫っているということ。「焦眉」だけでもほぼ同じ意味合いとなります。

例文
母がケガと聞いて、焦眉の急とばかりに駆けつけたが捻挫しただけだった。

眉に火がつく

これは「焦眉」と同じで危険が身に迫ることを表した慣用句ですね。より砕けた表現にしたいならこちらを使うといいかもしれません。

例文
その時、僕には眉に火がつくほどの差し迫った危機が訪れるとは露程にも思わなかった。

眉一つ動かさない

文字通り、眉を全く動かさないくらい表情を変えない状態のことを「眉一つ動かさない」といいます。眉は表情で多少は動くものですが、能面のようにひとつも動かないと何考えてるのかわからなくなりますよね。

例文
教授は騒がしい学生に対して眉一つ動かさず「教室からでていきなさい」と言い放った

眉を集める

「眉を集める」は「眉を顰める」と同じで不安や心配事、不快なことがある時に使える慣用句。ですが古い表現なので顰めるを使ったほうが的確だと思われます。

眉を落とす

これは女性が結婚して眉を剃り落とすことで、そこから転じて結婚するという意味の慣用句です。別の意味としては、眉尻を下げる…つまり悲しみや落胆、後ろめたさなどの様子を表す時に使います。前者は前時代的ですが、悲しみや落胆を表す意味でなら現在でも活用できそうです。

例文
その話を聞いた時、彼の眉が落ちたように見えた。顔にはほとんど出さないがきっとがっかりしていることだろう。

眉を書く

これはそのまま作り眉をする、眉墨などで眉を引くという意味ですね。昔から女性は眉を整える習慣があってそれが今でも続いているというのは興味深い話です。ちなみに、「眉を描く」だと慣用句的な意味合いはなくなります。

例文
古来から眉を書くのは女性の身だしなみの一環であった。

眉を曇らす

心配事があるときや不安な様子を「眉を曇らす」と表現します。眉の動きだけで表情全体を読めるんじゃないかというくらいバリエーションが豊かですよね。

例文
うまくいくかどうかわからないけど、それでもやる?と聞かれて彼は少し眉を曇らせたが、すぐに「やります」と答えた

眉を吊り上げる

「眉を吊り上げる」はよく使われる表現で、怒った表情をするという意味ですね。細い眉ほど釣り上がると怖いです。女性を怒らせないように気をつけましょう…。

例文
その女の人は眉を吊り上げ「こんなワケのわからないことに時間を使うなんて嫌よ!」と言っていたが、何の話だったんだろうか。

眉を伸べる

「眉を伸べる」は心配や不安なことがなくなって安心するという意味。「眉を集める」の対義語的な意味ですが、こちらも現在ではほぼ使われない表現です。同じ意味の「眉を開く」を使うのがいいでしょうね。

眉を引く

これも「眉を書く」と同じいみで、作り眉をするという意味になります。眉は引いてもいいし書いても良いんです。

例文
30代になって昔より眉を引くことが減ったことに気づいた。

眉を開く

上述しましたが、「眉を開く」は心配事や不安がなくなって安心するという意味ですね。不安などで力み寄せていた眉が、不安などの解消で力が抜け元に戻る様子をあらわしている表現だと思います。

例文
その話を聞いて彼女は一瞬にして眉を開いた。どうやら心配事は片付いたようだ。

眉を読む

ひとが何を考えているのかを読むときに使われるのがこの「眉を読む」でしょうか。「表情を読む」よりも文学的な表現ですね。

例文
僕は相手の裏を書くために眉を読もうとしたが、相手は眉一つ動かさなかった。結果、僕の読みは外れて全敗。散々だよ。

眉根掻く(まよねかく)

この慣用句の場合、眉根は「まよね」と読みます。現在ではほぼ使われない表現ですが、昔は眉がかゆくなるのは恋人に会う前兆と言われていて、恋人と会いたい時は眉を掻いて会えるのを待ったのだとか。

一種の占いのようなものですね。スマホなどで連絡もできなかった時代は、こんなことで今日会えるかどうかを占っていたと思うとすこしロマンチック。

眉毛を読まれる

本心や隠していることを見透かされることを、「眉毛を読まれる」と表現します。

例文
アイツは鈍感だから僕の考えなんて気づかないと思っていたら、まさか眉毛を読まれるとは…。仕方がないので白状したが、釈然としない。

まとめ

というわけで、眉を使った慣用句をまとめました。顔の表情は眉毛を見れば読める!と言いたくなるくらいにバリエーション豊かでしたね。相手の本心を読んだり感情の起伏を眉の動きで表現するというのはなかなかに面白いなと思います。

何かしら文章を書く機会があれば、ぜひ「眉」の慣用句を活用してみて欲しいなと感じますね。

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