犬食いNG!洋食のテーブルマナーと作法まとめ
日本人が苦手とする洋食のテーブルマナー。沢山並ぶナイフやフォークを見るだけで戸惑ってしまう人も多いのではないでしょうか。また、食べ終わったお皿はどうする?ナプキンはどのように使う?など、疑問は尽きませんね。
今回はそんなややこしそうなテーブルマナーで、基本的に押さえておきたい事柄をまとめてみました。これで突然洋食ディナーに誘われても少しは安心して参加が出来そうです。
目次
席に着くときに気を付けたいこと
マナーを意識するのはお食事の最中だけではありません。レストラン、ホテルなど、お店に入ってから席に着くまでにも気を付けたいことがあります。ちょっと注意すれば誰にでも出来ることなので頭に入れておいてくださいね。
荷物はクロークへ
荷物はクロークへ預かってもらうようにしましょう。男性は財布を胸ポケットへ入れて、女性は貴重品と化粧直しなどを小さい鞄に入れて持って行きます。因みに携帯電話を使うのはタブーなので電源を切るなりしておいた方が無難です。
レディーファースト
洋食のレストランでは基本的にレディーファーストです。店員さんが案内してくれる場合は女性を優先するようにしましょう。また、案内が無い場合は男性がエスコートします。どちらの場合も、女性はエスコートされるのを待ちましょう。
席の着き方
上座と言うものはレストランによって異なります。景色がよく見えるなど、お店ごとの特等席とイメージして頂いて結構です。予約の時に確認しておくとスムーズです。
また上座は右というルールもあり、男女ともに椅子には左から座ります。男性は女性が座ってからワンテンポ遅れて座ると良いでしょう。
ナプキンの使い方
ナプキンは服が汚れないようにするものです。基本的には半分に折ってひざにかけます。着物以外はえり元にかけるのはやめましょう。いつかけても良いですが料理が来るまでにはかけておきましょう。口を拭く場合には折った内側を使うようにします。
また途中で席を外す場合は軽くたたんで椅子の上に置いておきます。帰る際にはテーブルの上に置きます。この時にきれいにたたむと「美味しくなかった」というサインになってしまいますので、ラフにたたむか、もしくはたたまなくても構いません。
テーブルセッティング
まず、カトラリー(ナイフやフォーク、スプーンなどのこと)は外側から順に使うというルールがあります。基本的にナイフとフォークの組み合わせで使います。スープの場合はスプーンだけ使用します。デザート用のフォークやナイフは上方に横向きに置いてあります。
左利きの人は食べる時に持ち替えて下さい。予約時などに伝えておくと左右逆に並べてくれる場合もあります。
してはいけないことの代表として、ナイフやフォークを落とした場合ですが、自分で拾ってはいけません。静かに店員さんを呼んで拾ってもらい、新しいものを持ってきてもらいましょう。
参考リンク:https://members-club.flets.com/pub/pages/contents/list/bunkamura/ls/manners/121101-2/02.html
オードブル
いわゆる前菜ですね。コースを頼むときは気にしなくても良いですがアラカルト(単品)で頼むときはメイン料理と食材がかぶらないように注意しましょう。
カナッペなどは手で頂いても構いません。ただし一口で食べきれないときは半分に切ってからが良いですね。基本的に食べやすい大きさにしてから口に運ぶと良いでしょう。
サラダなど大皿で出てきた場合は自分の分だけを取り、ドレッシングをかけて頂きます。大きい野菜は自分のお皿に取ってから切るようにします。また食べる時に、お皿は持ち上げないで手を添えるだけにして下さい。
スープ
スープは“飲む”のではなく“食べる”とイメージして下さい。音をたててすすらないように注意しましょう。そしてスプーンですくったらなるべく背筋を伸ばしたまま口に流し込みます。お皿の方に顔を近づけていくと、背中が丸まるのであまりよろしくありません。
ブイヨンカップという、取っ手が両方に付いているスープ皿は持ち上げても構いません。両手で持ち上げて口を付けて頂きましょう。
また、パンを食べ始めるのもこの頃が良いでしょう。ナイフは使わずに手で一口大にちぎります。スープに付けて食べたり、オードブルのソースを付けても良いでしょう。バターなどを付ける時も一口大にしてからにしましょう。
魚料理
苦手な人は汚くなりがちな魚料理。魚は裏返さずに上身を食べてから骨を外します。骨はお皿の奥に避けておきましょう。
また、添えられているレモンは輪切りの場合は絞らずに塗るようにします。これで香りと酸味を魚に移します。半月切りの場合は絞ってください。
エビの身を外す作業が特に食べにくいようですが、頑張ってナイフとフォークで外し、お皿の上で切り分けてから頂きましょう。フィンガーボウル(手を洗う用の水が入ったボウル)がある場合のみ手を使うことが出来ます。
魚の食べ方が不安な人は、メインを肉料理にすると良いかも知れません。
肉料理
骨付きの肉は始めに骨から身を切り離し、それから一口分ずつ切り分けます。先に全てを切らずに、一切れずつ切ったものから順に食べるようにしましょう。サイコロステーキのように先に全て切ってはいけません。
串に刺さったものは、温かいうちにフォークを使って全て外してしまいます。それから一つずつ頂きます。
丸焼きのタイプは店員さんか男性が切り分けるようにします。レディーファーストとして美味しいモモの部位は女性にあげましょう。
肉料理に限らず、フォークに刺した料理は一口で食べるようにして、かじらないようにしてくださいね。
デザート
フルーツやケーキが出ることが多いです。
フルーツの代表はメロンです。皮に沿って削いで、一口大に切ってから頂きます。
ケーキなど洋菓子はフォークとナイフで頂きます。シュークリームもフォークとナイフを使います。タルトなど、下の生地が硬いものは切るのに気を付けましょう。
特に食べにくいものはミルフィーユですが、真ん中を切ってから端っこを切っていくと良いようです。ただ最初に倒したり崩してから食べても大丈夫です。
チーズもデザート感覚で頼むことができます。そのまま食べても良いですし、クラッカーやパンとともに食べても良いですよ。
料理が食べきれないときは
まとめてお皿の隅に寄せておきます。カトラリーの下に隠すようにするとさらに良いですね。
また食べている最中の合図は、お皿の左にフォーク、右にナイフをハの字に置きます。食べ終わったお皿はフォークとナイフをまとめて置きます。フォークは裏向けにして下さい。
料理に合ったワインを選ぼう
一般的に食事に合うワインは辛口です。困ったときは辛口をベースに頼みましょう。基本的に白ワインは魚料理に、赤ワインは肉料理に合わせます。
ただ、美味しく飲むことが最も大切ですので、飲みたいものがある場合はそこまでこだわらなくて良いでしょう。相手の女性に甘口、辛口の好みを聞いてから頼むと良いですね。
グラスの持ち方としてはグラスの脚の中央を親指、中指、薬指の3本で持ちます。残りの人差指、小指は添える程度で大丈夫です。また、飲むときに乾杯をしてしまいそうですが、ワインはグラス同士をぶつけません。お互いアイコンタクトをしてからグラスを自分の目の前まで持ち上げるだけで大丈夫です。
女性で口紅が付きそうな人は事前にナプキンで口を拭っておきましょう。グラスを直接ナプキンなどで拭くと、繊維でグラスに傷をつける恐れがあるので控えましょう。
いかがでしたでしょうか?実はテーブルマナーは、精通している人でもわからないことがあるほど奥が深いものです。わからないときは素直にお店の人に聞いてみるのがスマートですよ。
あまり深く考えすぎず、細かいところは少しずつ慣れていくと良いと思います。