若年性更年期障害とは?検査診断・セルフチェックと対策方法まとめ
まだ更年期には入っていないはずなのに、冷えや寝つきの悪さ、イライラしたり鬱気味な気持ちが表れてきてはいないですか?症状に心当たりがあるあなたは若年性更年期障害の可能性が考えられます。
女性も社会に進出するようになった昨今、多大なストレスを抱えて生活をしている女性は多いです。そんなストレスは体内のホルモンバランスを狂わせ、若年性更年期障害を誘発させることもあるのです。
今回は更年期とは少し違う、若年性更年期障害についてまとめてみました。心当たりのある方は勿論、今は症状が無い人も今後の予防のためにも参考にして下さい。もちろん、セルフチェックをして当てはまる項目が少なくても心配な方は病院で診察してもらうと結果がすぐにわかります。
目次
若年性更年期障害って何?
普通の更年期障害は卵巣が衰退していく過程で女性ホルモンが減少し、神経に異常が生じることで起こります。
しかし若年性の更年期障害では、多くの場合まだ卵巣は衰退していないので、ストレスなどによって神経に異常が生じた場合に起こります。なので自律神経失調症とも症状がよく似ていますが、特に女性ホルモンに異常があるときを、若年性更年期障害と呼びます。
ただし早発閉経の場合もまれにありますので、その場合は更年期障害と同様の治療をしていく必要があります。
若年性更年期障害の主な原因
早発の閉経は体質の可能性がありますが、卵巣の機能が低下していない場合のホルモンバランスの崩れる原因にはいくつかあります。どれも体や精神に負担をかけていることが特徴です。
重度なストレス
対人関係や仕事のプレッシャー、育児疲れなどがあります。また身内の死など、突然かかるストレスが原因になることもあります。個人差があり、特に神経質な人や責任感の強い人はストレスを感じやすいので要注意です。
過度な運動、ダイエット
厳しい食事制限やトレーニングにより体にダメージを与えてしまうパターンです。特に無理なダイエットは無月経にもなりやすいので急激に体重を落とすのはやめましょう。体が栄養失調とみなすと生命維持を優先しますので月経が止まってしまうのです。逆に太り過ぎていてもホルモンバランスは乱れますので生理不順などが起こります。
偏った食生活
インスタント食品ばかり食べていたり1日3食を食べられないと体に不調をきたします。外食ばかりもいけませんね。体にとっては上記に述べた栄養失調と同様にみなされます。
喫煙
煙草は女性ホルモンを分解する作用があるため、卵巣の機能低下を早めます。閉経が早くなる可能性が高くなりますので、特に妊娠を希望している人は吸わないようにしましょう。
睡眠不足
十分な休息が取れていないとホルモンバランスは乱れます。また、昼夜が逆転している人も危険です。お仕事上仕方ない人もいるでしょうが、日光を浴びることはとても大切です。
病院で診断を受ける時に注意すべき点
病院に行く前に知っておくと役に立つ事柄を集めてみました。
病院選び
症状が出ているから病院に行こうかな、そう思った時に「何科を受診しよう?」と思う人は多いはず。
動悸が特に強いんだけど、など明確な自覚症状がある場合は先に専門の医療機関を受診して治療を開始してもらっても良いでしょう。動悸など体に関することなら内科、関節痛であれば整骨院、鬱気味の人は精神科や心療内科を訪ねましょう。
そこで様子を見ても改善されないようであれば婦人科に行ってみると良いでしょう。特に初めから婦人科へ行くのがためらわれる人はこのように他の科から当たってみましょう。
また婦人科へ行く際は、もしかすると長年通うことになるかもしれませんので、なるべく通いやすい場所の病院を選ぶことをおすすめします。
検査内容
主に問診、血液検査、内診です。
特に血液検査が重要です。これで血中のホルモン濃度を調べてもらい、若年性更年期障害であるかを判断します。
内診では子宮や卵巣を検査します。見られるからと言って膣を洗浄して行くのはやめましょう。嫌がる人も多いこの検査ですが、この検査を受けないとホルモン補充療法という治療法は使えなくなります。また、婦人科系の病気の早期発見にも繋がりますのでこの機に診てもらいましょう。
問診では生活習慣や初潮時期、生理周期、服用中の薬について、出産経験の有無などを聞かれることが多いです。ご家族の病歴などを聞かれることもあります。若年性更年期障害はホルモンの乱れによる症状ですので、日々の生活の中に原因が隠れていることが多いです。
また、健康診断を受けてみるのも一つの方法です。
若年性更年期障害の可能性がある場合は、一般的な健康診断に加えて、乳がんと子宮がんの検査もメニューに入っているレディースドックを受診するのがお勧めです。
オプションで卵巣腫瘍マーカー検査や更年期障害チェックテスト、メンタルへルスチェックテストなども選択できるようなら、一緒に検査しておくと安心です。
出典:http://glory-morning.com
まずはセルフチェックをしてみましょう
半数ほど当てはまるものがあれば十分に可能性があります。別の疾患が隠れている可能性もありますので早めに病院を受診することをおすすめします。
更年期障害チェックリスト
・動悸、息切れを感じる
・手足の先や腰が冷える
・倦怠感を感じる、疲れやすい
・尿漏れする
・関節痛、肩こりや腰痛がある
・頭痛やめまいが起こる
・寝つきが悪い、眠りが浅い
・生理不順が起こる
・月経血量が多くなる
・性交痛が起こる
・空腹になっても食欲が無くなる
・吐き気がする
主な症状ですが複数の症状が表れる人が多いです。しかし程度には個人差もあり、症状の数が少なかったり他の症状が出ることもあります。辛いときは迷わず病院へ行ってくださいね。
誰もが心がけてほしい若年性更年期障害の対策方法
多くの場合はストレスによるホルモンの乱れによるものだとお話してきました。つまり、卵巣からホルモンが出る人はストレスを軽減すればホルモンも適正に分泌されるようになると言うことです。
何かストレスになっていることはありませんか?思い当る人は改善し、なるべくストレスを溜めこまない工夫が必要です。生活習慣を見直すことが一番です。
・睡眠をしっかり取る
・適度に体を動かす
・生活リズムを正す
仕事や人付き合いなど避けられないストレスの場合は、上手に発散するようにしましょう。仲の良いお友だちとおしゃべりしたり、アロマでくつろいだりと自分のリラックス方法を見つけて下さい。なるべく笑顔で過ごせる環境を作りましょう。
自分で生活を改めることが予防になり治療にもなります。ただし無月経の場合は治療が遅れると治らないこともありますので、早急に病院を受診してください。
簡単にまとめてみましたがいかがでしたでしょうか?
自分の心がけ次第で改善されることも多いのが若年性更年期障害です。また、更年期に入った時の症状も和らげてくれますので、今症状が出ていない人も将来の自分のために生活を見つめ返してみてください。