【面】身体の慣用句とその使い方・例文パート2
体を使った慣用句、「面」のパート2です。他と比較すると少ないものの、それでも面は30個もの慣用句があります。ただそのほとんどが現在では使われていないものなので、知識程度に仕入れておくというのが良いかもしれませんね。
というわけで、早速「面」を使った慣用句のパート2を見ていきましょう!
目次
「面」を使った慣用句と使い方
面で人を切る
ツラで人を切ると表現するとなんだかちょっと格好いい感じがしますね!そうでもない?この慣用句には思い上がって横柄な態度を取ったり、人を見下して礼節をわきまえない様によって他人を傷つけるという意味があります。
誰しも若い頃は一度くらいは経験があるのではないでしょうか。自分の方が能力的にやや上だと感じた時に横柄な態度になるのはありがちなこと。でも、された人からするとたまらなくイヤですし腹が立ちます。そうならないよう気をつけたいところですね。
面に似せてへそを巻く
この慣用句は、人の性質によってすることも異なるということを表現した慣用句です。ツラが違えば考えていることも違うのは当然のこと。十人十色とほぼ同じ意味となります。
面見ろ
ツラ見ろとは、憎く思っている相手に災いや不幸なことが起きた時に小気味よくあざけりののしる言葉ですね。最近ではあまり使われない表現で、ほぼ同義語の「様見ろ(ざまぁみろ)」に言い換えたほうがいいかもしれません。
面を膨らす
この慣用句は、不機嫌であったり不満を表す表情・態度であることを意味します。頬をふくらませるとか、仏頂面になると似たような意味合いの慣用句として使えますね。
私は最近面を膨らませる事案が多くて悩んでいます。
面が割れる
「ツラ」が割れるのではなく「メン」が割れると読みます。名前や身元など個人を特定出来る情報が相手に知られてしまうことを意味する慣用句です。
どちらかというと犯罪などに手を染めている人間などの身元情報などがわかった時など、悪事を働いた者に使う慣用句ですね。
面と向かって
これは相手と正面から顔を合わせて、あるいは相手と直接顔を合わせてという意味ですね。対面という言葉があるように、大抵は敵意のある相手と向かい合う時に使う慣用句となります。
面を打つ
これはほぼ使われることの無い慣用句と思いますが、仮面、特に能面を作ることを意味するそうです。剣道で言うところの「面」とは全然違う意味なので注意してくださいね。
面を被る
長い人生誰しも多少は後ろめたいことをしたことはあると思いますが、それを少しも表面に出さず平気でいる様、本性を隠して善人ぶる状態や人のことを「面を被る」という慣用句で表現します。
面の皮が厚いと少し似ていますが、意味は全く違うので間違えないように。
面を取る
面を取るは実用的な慣用句で、材料の角を丸くするといった意味を持つ慣用句です。他には剣道で相手の面に有効な一撃を与える時に使います。
よく材料の加工で「面取り」などと表現されますね。
面の皮千枚張り
「面(ツラ)の皮千枚張り」とはものすごくずうずうしく厚かましい様を表現する慣用句。シンプルに言って、面の皮が厚いの上位互換ってとこでしょうか。
面皮が厚い
これも「面の皮が厚い」や「面の皮千枚張り」と同じように、厚かましい様を表現した慣用句です。ただし、厚かましさの度合いとしては前述の2つよりも控えめと言ったところでしょうか。わかりやすく「面の皮が厚い」で表現するのが得策でしょう。
面皮を剥ぐ
これは面の皮が厚い人の本性を暴いてやるという意味合いの慣用句ですね。ムカつくヤローに一矢報いてやる系の慣用句は結構あるので、探してみると面白いですよ。
面皮を欠く
ここまで面というと厚かましいという意味が続きましたが、ここでの面皮は名誉を失うという意味になります。…が、現在ではほぼ使うことのない慣用句の一つと言えるでしょう。
面影(おもかげ)に立つ
この慣用句ではツラでもメンでもなく「おも」読み。目に見えているように姿や形が浮かんでくる様を表現する慣用句ですね。
ただ最近では普通に「面影が浮かぶ」といった使い方をするのが一般的と言えるでしょう。
満面朱を注ぐ(まんめんしゅをそそぐ)
「面」の最後は「満面朱を注ぐ」です。これは恥ずかしかったり怒りが頂点に達したりして顔を真赤にした状態のことを指す言葉。
趣のある表現ではあるもの、使い所は限定される感じですのでちょっと使うのが難しいと思います。
まとめ:
というわけで、面を使った慣用句パート2をまとめてみました。なんだかんだたくさんあった面ですが、実用的というかよく使われている慣用句は意外と少ないのです。
なので、作文などで使用する時は読む側が知っているかどうかということも含め注意しながら使う必要があります。
が、逆に言えば使っている人が少ないからこそ文章に個性というか面白みが出せる(上手に使うのが大事ですが)ので、やってみようという人はチャレンジしてみると面白いかもしれませんね!